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来春卒業大学生などの採用面接“解禁” オンライン面接も開始

作者:未知 文章来源:MSBN 点击数 更新时间:2025/6/1 16:27:48 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

来年春に卒業する大学生などを対象にした採用面接が、政府のルールでは6月1日に解禁となり、都内の大手商社ではオンラインによる面接が始まりました。一方で、学生の「売り手市場」が続く中、採用活動を前倒しする動きは年々広がっています。

企業の採用スケジュールは、就職活動による学業への影響を減らそうと、政府が企業側に要請する形でルールを決めていて、来年春に卒業する大学生や大学院生を対象にした採用面接は6月1日に解禁となります。

このうち大手商社の伊藤忠商事では、1日午前8時、東京 港区の本社で面接を担当する社員が集まり、採用担当の責任者が「会社にふさわしい人材を皆さんの目で見極めてほしい」などとあいさつしました。

そして社員たちは、学生とオンラインで面接を行うモニターが設置されたブースで1次選考に臨んでいました。

人事・総務部の臼田眞子採用担当リーダーは「就職活動の早期化が進み、学生たちが自身のキャリアをあまり考えていない状態で決断することも増えている。われわれはできるだけ今後のキャリアを考えてもらう機会を提供したい」と話していました。

企業の採用活動前倒し “前のめりな採用 せざるをえない状況に”

一方で、少子化や人手不足を背景に、学生が就職しやすい「売り手市場」が続く中、採用活動を前倒しする動きは広がっています。

大手の就職情報サービス会社によりますと、5月15日時点で内々定を取得した学生の割合は79.9%と、この時期としては過去最高になっています。

一方で、就職活動を続けていると答えた学生は46.4%と、半数を超える学生が就職活動を終えていることがわかります。

調査を行ったインディードリクルートパートナーズの栗田貴祥上席主任研究員は「規模や業種にかかわらず、多くの企業で自社に合った学生を確保したいということで、前のめりな採用活動をせざるをえない状況になりつつある」と話しています。

今回の調査では、学生に対して何社から内々定をもらったかも聞いていますが
▽1社が42.6%
▽2社が26.6%
▽3社が11.7%などとなっていて
平均では2.36社となっています。

栗田さんは「企業からすると内々定を辞退する学生が増える中で、二の矢、三の矢もうっていきたいという思いから、採用活動を早く始める動きになりやすい。これだけルールと実態のかい離が拡大してきている中で、ルールの是非や就職活動そのもののあり方も含めて、見直すべき時に来ていると感じる」と話していました。

来年の採用予定 従業員規模小さい企業ほど 採用難しい状況が

民間の研究機関、リクルートワークス研究所は、来年3月に卒業する大学生や大学院生の採用予定について、ことし1月から2月にかけて調査を行いました。

調査は全国の従業員5人以上の8200社を対象に行われ、4100社余りが回答し、就職を希望する学生1人に対して企業からの求人がどれだけあるかを示す求人倍率は1.66倍でした。
前の年に比べて0.09ポイント減少しましたが、高い水準が続いています。

従業員数で見ると、
▽5000人以上の企業が0.34倍だった一方で
▽1000人から4999人が1.05倍
▽300人から999人が1.43倍
▽300人未満は8.98倍でした。

また、初任給についても調査を行い、2800社余りが回答していて、ことし4月入社の大学生について初任給が「前年よりも増える」と答えたのは56.6%でした。

これは従業員数の多い企業ほど高い割合となり、
▽300人未満が51.5%
▽300人から999人が58.6%
▽1000人から4999人が60.6%
▽5000人以上が60.7%でした。

リクルートワークス研究所の永沼早央梨主任研究員は「従業員規模が小さい企業ほど求人倍率が高く、採用が難しい状況が続いている」と話しています。

インターンシップ参加の学生を対象に選考する企業も

大手化粧品メーカーのファンケルは、優秀な人材を早期に確保しようと、総合職の採用で現場の仕事を体験するインターンシップに参加した学生だけを対象に選考を行っています。

インターンは、学生たちが大学3年生だった去年11月から12月に実施していて、化粧品のマーケティングなどに関するグループワークに取り組んでもらい、評価の高かった学生を対象に面接を行ったということです。

会社では4月までに総合職の内定を出し終えていて、今後、内定者を対象にしたオリエンテーションや交流会などを実施し、会社だけでなく同僚とのコミュニケーションも深めたうえで入社してもらおうとしています。

この会社では、再来年春に卒業する学生にも同じ方法で選考を行う方針で、5月下旬から学生向けに説明を始めています。

この会社の説明を聞いた、再来年春に卒業する予定の学生は「4月以降、企業からの案内も増えて、採用活動の早期化を実感している。自分らしくいられる企業を探していきたいので、インターンに行くことで、働いたときのイメージを具体化させたい」と話していました。

ファンケルの採用担当の佐藤諒さんは「各企業の動きが年々早まっていて、学生が情報を得たいと思ったタイミングに情報を出さないと、選択肢に入れてもらえない。学生と企業の相互理解が重要で、インターンが有効な手段だと思うので、ことしも実施したい」と話していました。

福利厚生を拡充 食費の補助決めた中小企業

初任給の大幅アップが難しい中小企業の中には、新入社員の採用に向けて福利厚生を拡充させる動きが出ています。

愛知県名古屋市に本社があり、マンションや住宅で下水を流すために使われる排水器材の製造会社は、およそ60人の社員がいます。

昨年度は新卒の大学生3人を募集しましたが、採用できたのは1人でした。

この会社では、ことし新入社員の初任給を1万2000円ほど引き上げ、およそ23万9000円としましたが、大手ほどの賃上げは難しいのが現状です。

会社は今年度も3人程度の採用を計画していますが、学生たちにアピールできればと、コメの高騰など物価高に対応した福利厚生として、食費を補助することに決めました。

社員に全国およそ25万店舗で使える専用のICカードを配り、毎月7000円分をチャージして、食事代や食料品の購入などに充ててもらいます。

社員は3500円を自己負担し、残りの3500円と必要経費は会社が負担します。

6月2日からの本格導入を前に、5月30日、会社の担当者などが使い方を確認しました。

入社3年目の社員は「物価は上がり続けているので非常に助かりますし、特に私のように若いと収入とか少ないので、恩恵は大きいかなと思います」と話していました。

入社12年目の社員は「ランチで絶対にお金は使うので、そこで半額になるのはうれしいです。新入社員もそうだと思います」と話していました。

この会社の小島久典社長は「福利厚生は全社員に公平に、さらに迅速に実施できるという点が利点だと思ってます。賃金はやはり一度上げると下げるのは難しいですし、大手やほかの企業と差別化を図るためにも、福利厚生で違いを出したいです」と話していました。

家事代行サービス導入をアピールの中小企業

福利厚生の一環として家事代行サービスがあることをアピールし、新卒の大学生の採用につなげようとする中小企業もあります。

企業の人材採用を支援する都内のコンサルティング会社は、14人いる社員の福利厚生として、去年12月、家事代行サービスを導入しました。

社員は定期利用の場合、1回2時間当たり1500円程度の自己負担で使うことができます。

現在およそ半数の社員が利用していて、会社は月10万円ほどの費用を負担しているということです。

共働きの夫と6歳と10歳の子どもと暮らす40代の女性社員は、自宅の掃除や食事の準備で月2回ほど利用しています。

女性は「家事代行を使うことで、精神的な負担がなくなりました。新卒で入社した別の会社は家庭を持つと働き続けるのが難しかったので、新卒の学生にもメリットがあると思います」と話していました。

会社は業務の拡大で、ことし新卒の大学生の採用活動を再開する計画で、このサービスを学生たちにアピールして、採用につなげようと考えています。

この会社の縣恭子事業部長は「就職を機に初めて1人暮らしをする子も多いと思うので、本人はもちろん、初めて子どもを送り出す親御さんにとっても安心材料になると思います」と話していました。




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