打印本文 打印本文 关闭窗口 关闭窗口

随意契約の備蓄米 物流遅れ影響も “来月にかけ相当量市場に”

作者:未知 文章来源:NHK 点击数 更新时间:2025/6/7 8:05:03 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

随意契約の備蓄米について精米業者の中には物流の遅れから予定していた量が届かないというケースも出ています。
こうした中、小泉農林水産大臣は随意契約の備蓄米について、今月下旬から来月にかけて相当量が市場に出回るという見方を示しました。

茨城 精米会社に届いた備蓄米は2割程度

 

随意契約で売り渡された政府の備蓄米は大手のスーパーやコンビニなどで先月末から順次、店頭販売が始まっています。

こうした中、物流の遅れによる影響も出ています。

茨城県茨城町にある精米会社の事務所には6日朝、随意契約で調達した備蓄米およそ60トンが届きました。

会社によりますと、6日は本来、300トンの備蓄米が届く予定でしたが、国が手配する物流の遅れなどにより、実際に届いたのは20%程度にとどまったということです。

随意契約の条件では、ことし8月までに備蓄米を売り切ることになっていて、会社は条件どおり売り切るためにも、国に対し、トラックの台数を増やすなど物流の支援を強化するよう求めています。

親会社の橋井勇気執行役員は「物流がひっ迫していて思ったとおりに玄米が供給されない状況だ。政府が一丸になって課題の解決に取り組んでほしい」と話していました。

小泉農相 “今月下旬~来月にかけて相当量 市場に”

 

店頭での販売が始まっている随意契約の備蓄米について、小泉農林水産大臣は6日の閣議のあとの会見で「コンビニでの普及を通じて北海道から沖縄まで面的な広がりをもって段階的に進んでいく。それに加えてまちのお米屋さんや中小スーパーとの契約を次々にやっていくことできめ細かい広がりが出てくる」と述べ、今月下旬から来月にかけて相当量の備蓄米が市場に出回るという見方を示しました。

そのうえで高騰が続くコメの値下がりに向けては「聖域なくあらゆることを考えてコメの価格の安定を実現していく」と述べ、「ミニマムアクセス」と呼ばれる仕組みで政府が輸入したコメの活用やコメの緊急輸入なども含め、あらゆる方法を検討していく考えを強調しました。

農相 コメの流通の在り方 適正化を図る考え

一方、価格高騰の要因とも指摘されているコメの流通の在り方については「ある卸売業者は利益が500%という話だ。いったいいくらで販売しているのか、どれぐらいのマージンをとっているのか、一つ一つ解明していく」と述べ、流通の現状を明らかにし、適正化を図る考えを示しました。

大手卸売2社は前年より増益 “価格転嫁の結果”

コメの大手卸売会社のうち、株式市場に上場している2社はいずれも直近に公表している決算で前の年に比べて営業利益が大幅に増えています。
ただ、2社ともにこの時期、競争入札で放出された備蓄米はまだ本格的に取り扱っておらず、決算への影響はほとんどないとしています。

コメの卸売会社のうち、株式市場に上場している大手2社が直近の決算を公表しています。

このうち「木徳神糧」のことし1月から3月までの
▽売り上げは368億7100万円
▽営業利益は18億5300万円でした。
前の年の同じ時期より売り上げは23%の増加、営業利益は4.4倍に増えています。
このうち、コメに関する事業では
▽売り上げは311億6200万円と前の年より27%の増加
▽営業利益は19億2900万円と4.8倍に増えています。
これについて会社では「コメの需給がひっ迫するなかで販売単価が上昇し、価格転嫁を進めたため」などとしています。

また「ヤマタネ」はことし1月から3月までの3か月の決算は発表していません。
3月までの1年間の決算では
▽売り上げが809億2200万円で前の年より25%の増加
▽営業利益が37億8000万円と8%の増加となりました。
このうち、コメを含む食品事業は
▽売り上げが495億8600万円と前の年より45%の増加
▽営業利益は23億5100万円と3.6倍に増えています。
これについて会社はコメの仕入れ価格などのコストの増加に応じて価格転嫁を行った結果だと説明しています。

2社ともにこの時期、競争入札で放出された備蓄米はまだ本格的に取り扱っておらず、決算への影響はほとんどないとしています。

コメの大手卸売会社にはこのほか「神明」や「全農パールライス」がありますが、どちらも上場していないため決算は公表していません。

このうち全農パールライスはNHKの取材に対し「決算に関する質問には回答を差し控える」としています。

コメの価格 向こう3か月の見通し変わらず

 

コメの生産者や卸売業者などに先月調査した向こう3か月のコメの価格の見通しを示す指数は前回・4月の調査と変わりませんでした。

調査した団体は随意契約の備蓄米の影響は次回以降に反映されるとしています。

JAグループやコメの販売業者などで作る「米穀安定供給確保支援機構」は全国180の生産者や卸売業者などにコメの価格や需給の見方などを毎月調査しています。

その結果は0から100の指数で表され、100に近づくほどコメの価格水準が前の月より「高い」という見方が強いことを示しています。

先月の結果が6日に公表され、現状を示す指数は93で前回・4月の調査から1ポイント減りました。向こう3か月の価格の見通しを示す指数は59で前回と変わりませんでした。

この結果について調査した団体は、先月の段階で競争入札の備蓄米の出回りが想定より遅く、コメの店頭価格の高止まりが続いていたことが背景にあるとみています。

随意契約の備蓄米の影響は次回以降の結果に反映されるとしています。

農業法人団体 “コメの価格高すぎる”

 

小泉農林水産大臣は6日、農業法人で作る「日本農業法人協会」の齋藤一志会長らと農林水産省で面会しました。

この中で、団体側は会員の農業法人を対象にアンケート調査を行った結果、去年・令和6年産のコメを消費者が購入する際の価格が「高すぎる」と答えた割合が50%を超えていることなどを説明しました。

これに対し小泉大臣は「コメの生産者からいまは高すぎるなどの声を頂き勇気づけられる。外国産米に棚を取られてしまうかもしれないということを深刻にさせないためにも備蓄米を放出していると説明しているし、現場に届くように努力をしたい」と述べました。

面会のあと、齋藤会長は記者団に対し「ことし収穫されるコメも高値で推移するとみているが、国民の主食なので、大臣が一気に値段を下げて買いやすくしてくれたことは会員は歓迎している」と述べました。

そのうえで、小泉大臣からコメの流通の実態に関するアンケート調査を依頼されたことを明らかにし、今後、団体として調査を進めたいとしています。

個人商店は価格高騰で客足や売り上げに影響

 

横浜市にあるコメ販売の個人商店では、仕入れ価格の高騰で従来のコメを値上げせざるを得ず、客足や売り上げが減るなどの影響が出ています。

横浜市南区にあるコメ販売の個人商店では、新潟県産のコシヒカリや秋田県産のあきたこまちなどおよそ10種類のコメを県内の卸会社から仕入れて販売しています。

この店を経営する中島裕之さん(58)によりますと、去年の夏頃からコメの仕入れ価格が上がり続けているため店頭での販売価格も値上げせざるを得ず、現在は5キロで5800円から6000円程度と、以前のおよそ2倍になっているということです。

値上げの影響で、コメを購入する客は4分の1程度にまで減少し、売り上げも減っているということです。

初めて店を訪れたという50代の男性は「ふだん買っているコメは急に価格が倍になった」などと話していました。

中島さんは休業日を1日増やすなど経費削減にも努めていますが、このままコメの価格の高騰が続いて客離れが進むと商売が成り立たなくなると先行きへの不安を感じています。

中島さんは「今の販売価格は高すぎると思いますが個人経営の販売店では努力の限界があります。今後商売を続けていけるのかという危機感もあり、早くコメの価格が安定してほしい」と話しています。

JA全農 入札で落札の備蓄米のうち出荷は48%

JA全農=全国農業協同組合連合会は、ことし3月と4月に行われた入札で落札した備蓄米のうち、卸売業者に出荷した量が5日までに5割近くになったと発表しました。

JA全農はことし3月と4月に行われた備蓄米の3回の入札であわせて29万6000トンあまりを落札しています。

発表によりますと、JA全農が3回の入札で落札した備蓄米のうち、今月5日までに卸売業者に出荷した量は14万4000トンあまりでした。

これはJA全農が落札した備蓄米の48%となり、先週の段階から6ポイント増えました。

このうち、3月の2回の入札で落札した備蓄米は、卸売業者に69%出荷された一方、4月の入札で落札した分は7%の出荷にとどまっています。

JA全農は卸売業者にコメを引き渡す時期を前倒しするなどして、できるかぎり速やかに流通させたいとしています。




打印本文 打印本文 关闭窗口 关闭窗口