米ゼネラル・モーターズ(GM)は23日、昨年の世界販売台数が前年比3%増の936万9524台だったと発表した。トヨタ自動車が同日明らかにした世界販売(子会社のダイハツ工業と日野自動車を含む)は936万6418台で、前年比約6%増と追い上げたもののGMに及ばず、初の世界一は実現しなかった。ただ、両社の差はわずか3106台まで縮小しており、トヨタは自動車業界に長年君臨してきたGMにほぼ肩を並べた形だ。
昨年の世界販売は1~6月にトヨタがGMを抜き、上半期で初の世界首位に立った。GMは夏以降、中国など新興国で猛烈に追い上げ、1~9月の累計では約1万台の小差ながらGMが逆転した。結局GMは逃げ切り、1931年以来の首位の座を死守した。
しかし、生産台数ではトヨタが昨年、951万台とGMの928万台を20万台以上も上回り初の世界首位となっている。
GMは今年の世界販売台数の見通しを示していないが、トヨタは、世界生産995万台、世界販売985万台とさらなる上積みを計画しており、今年はトヨタが首位に立つ可能性が高いとみられる。【谷川貴史、ワシントン斉藤信宏】