米Infonetics Researchは米国時間11月18日,2004年第3四半期におけるケーブル・モデム終端システム(CMTS)の世界市場に関する調査結果を発表した。それによると,当期の売上高は前期と比べて3%増加した。また,同市場は2007年に6億7300万ドル規模に達する見込みだ。
同社主席アナリストのMichael Howard氏は「北米でのケーブル・ブロードバンド加入者は,増加の一途をたどっている。CATV統括運営会社(MSO)では,前期比1ケタ増のペースで加入者数を伸ばした」と語る。「MSOは,DSLに遅れをとったものの,高速接続に音声および映像をバンドルしたサービスで競争の優位性を保っている」(同氏)
米Cisco Systemsは,ポート出荷数と売上高ベースの両方で首位を獲得した。第2位は米Motorola,第3位は米Arris Internationalで,これら3社を合計したシェアは,世界市場全体の82%にのぼる。なお,Cisco社の売上高ベースのシェアはわずかに拡大したが,Motorola社とArris社は,いずれもシェアが縮小した。
地域別にみると,北米が引き続き世界売上高の半分以上を占める。欧州/中東/アフリカ(EMEA)が4分の1以上,アジア太平洋地域が約5分の1。カリブ海地域および中南米(CALA)のシェアは4%。
1ポート当たりの平均売上高は2396ドルで,2003年の2782ドルから減少している。「2007年には1575ドル程度まで下落する見込み」(同社)。
同社はさらに,2004年第3四半期のケーブル顧客宅内機(CPE)世界市場に関する調査結果も明らかにした。出荷台数は前期と比べて9%増加した。しかし売上高は,第2四半期の前期比4%増から一転し,同8%減少した。同社は,2004年第3四半期~2005年第3四半期に,世界CPE出荷数が14%増加し,売上高が4%成長すると予測している。 |