東太平洋のチリ沖の海底で、世界最大の溶岩流を、海洋研究開発機構と静岡大のチームが有人潜水調査船「しんかい6500」を使って発見した。約2万~3万年前に大規模な海底噴火があったとみられ、溶岩流の体積は東京ドームの10万杯分。
7月に、チリの沖合4000キロ余り、水深約3400メートルの海底で見つけた。南北40キロ、東西15キロにわたって広がり、推定体積は約19立方キロ。面積では東京23区のほぼ半分、体積は、山手線の内側を厚さ300メートル余りで埋め尽くす量だ。
溶岩流の形などから、10年ぐらいの間に噴出したのではないかという。
大洋底の中央には海底火山が連なった海嶺(かいれい)が走っており、地球上の火山活動が集中している。だが、今回の溶岩流は、東太平洋の海嶺から西へ数キロ離れた地点。
研究チームは「定説では、海嶺の外側で、これほど大量のマグマが噴出するとは考えられない。新たなタイプの地殻活動の研究につながる」と話している。 (08/24 23:16) |