米Googleの創業者であるラリー・ページ製品部門担当社長、サーゲイ・ブリン技術部門担当社長が来日し、「Google 過去、現在、未来」と題した記者向け講演会を開催。この秋に設立された東京研究開発センターに関連して今後の開発の方向性などが明らかにされた。
東京開発センターが生み出す新しいプロダクツの方針として示されたのが、「2バイトコードへの対応」、「携帯電話向けサービス」、「高速ブロードバンド接続に対応したサービス」の3つ。
2バイトコードへの対応に関しては、日本語のスペルチェック機能を検討していること。英語版のGoogleでは、例えば「dinozaurus」と間違ったつづりで検索すると「Did you mean:dinosaurus」と正しい単語を表示してくれる。また、先日開始した「Google Print」(関連記事)の日本版を実現するために、書籍を読み取りテキスト化するための日本語OCRの必要性などの課題が挙げられた。Google Printは、出版社から受け取った書籍を、スキャナーにかけてテキスト化し、検索可能にしている。
携帯電話向けサービスについては、2001年からiモードサイトの検索を実現しており好評だという。また、米国では「Google SMS」という携帯電話用にメールを使った検索サービスを実現したばかり。今後は、日本の携帯電話のディスプレイの表示能力、帯域幅などに合わせた新しい携帯電話向けサービスを開発していきたいという。
高速ブロードバンド向けについては「日本は他国にない高速ブロードバンド環境を実現し、他国も数年後には同レベルになるだろう」という認識を示した上で、「未来を先取りするのが大切」ということで、動画検索など様々な活用法を研究しているという。
またこのほかにもGoogleの開発、サービス提供の方向性にいて、様々な説明があった。2003年に買収したblog作成サービス「Blogger」については、「人々が情報発信を簡単にできるようにすることが重要」と意義を説明し、今までにも携帯電話からの写真のアップロード、アドセンス広告の掲載などの機能を加えたことを説明した。さらに今後、Google上でのブログ検索の改善について取り組んでいることを明かした。
先日サービスを始めた「Google Desktop Search(GDS)」(関連記事)については、ユーザーがGDSをインストールしたPC内だけでなく、ほかのPCなどからも自分がGDSをインストールしたPCを検索できるようにするなど様々な機能拡張が検討されているという。
また「gbrowser.com」というドメインを取得していることで、「Googleがブラウザーを開発するのでは」という噂がある件については、「gmail.comなどいくつかドメインを登録したうちの一つ」として、「Googlツールバーのような、ブラウザーの機能をよりよくするための機能改善は続けるが、ブラウザーを最初から作り上げることはない」とコメントした。
なお、Googleが開発を続けている新しいサービスについては、「Google labs」のページで見られる。 |