夏に向かい太陽が沈まなくなった南極に、アデリーペンギンたちが続々と姿を現している。長い冬を暖かい地域で越し、大陸沿岸で子育てをするために戻ってきたのだ。
昭和基地沖のリュツォ・ホルム湾では、この時期、昼間の気温は零下5度前後。青白い氷山をぬうように、ペンギンたちが大行列をつくって、海辺の営巣地をめざして歩いていく。
アデリーペンギンは体長70センチほど。12月中に二つの卵を産み、2月までにひなを巣立たせる。
基地周辺で、再び日が沈み始めるのは1月半ば。動物たちはやわらかい陽光の下で、新しい生命を育んでいる。(南極支局=武田剛)
(11/23 18:56) |