核燃料サイクル開発機構は17日、鳥取県湯梨浜町に放置し、撤去期限を過ぎたウラン残土290立方メートルの搬出作業を終了した。残土は、10月上旬に神戸港から海上輸送し、米国ユタ州の民間製錬会社で処理される。
作業は、袋詰めされた残土552個をトラックで神戸港に搬送するため、先月29日に着手。事故の発生で一時中断したが、今月1日に再開後は順調に進んだ。
核燃機構には、撤去期限が切れた今年3月から1日75万円の制裁金が科せられていたが、同機構は制裁金の目的が達せられたとして、鳥取地裁に上申書を提出する。
今回の撤去は3000立方メートルあるうちの一部で、残りの残土の撤去期限は来年5月末。その後は1日5万円の制裁金が発生するが、核燃機構の石村毅理事は「誠意をもって対処し、検討を続けたい」と述べるにとどまった。