カネボウの粉飾決算事件で、証券取引等監視委員会は30日、監査を担当した中央青山監査法人(東京都千代田区)の公認会計士、佐藤邦昭(63)▽徳見清一郎(58)▽神田和俊(55)▽宮村和哉(48)の4容疑者を、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で東京地検特捜部に刑事告発した。4人は大筋で容疑を認めているという。特捜部は、拘置期限の10月3日に刑事処分を決める。
関係者によると、4人は、カネボウフーズ傘下の食品販売会社6社など、不採算の連結子会社を決算に組み入れない「連結外し」や、架空売り上げなどの粉飾手法をカネボウ元社長の帆足隆被告(69)=同法違反で起訴=ら旧経営陣に指南。02~03年3月期決算で、最大約829億円の粉飾に加担しながら「適正」とする監査報告書を関東財務局に提出した疑い。【川辺康広】