パチンコ店の両替機で偽造旧1万円札が使われた事件で、偽造通貨行使容疑で逮捕、起訴された会社員、伊藤哲被告(50)=さいたま市南区=が約2000枚の旧1万円札を偽造していた疑いが強まったとして、警視庁捜査2課は通貨偽造容疑で4日に再逮捕する方針を固めた。個人の偽造枚数としては、異例という。
調べでは、伊藤被告は02年1月から今年5月にかけて、勤め先のパソコンとプリンターで計約2000枚の偽札を作った疑い。見た目は精巧ではないが、インキがわずかな磁気を帯びていた。試行錯誤しているうちに、勤め先のプリンターで作った偽札が両替機の識別センサーをすり抜けることに気付いたという。
伊藤被告は少なくとも1800枚を首都圏のパチンコ店の両替機で使用したとみられ、生活費などに使っていた。【三木陽介、石丸整】