KDDIと東京電力は13日、光ファイバー回線を使用した固定通信事業の分野で全面提携することで合意した。業界トップのNTTに対抗できる体制の整備が目的で、同日午後に正式発表する。
関係者によると、企業向けデータ通信事業を展開する東電子会社「パワードコム」を、来年3月をめどにKDDIが吸収合併する。また、東電が家庭向け光ファイバー回線サービス「テプコひかり」を分社化。その後、KDDIと合併させるか、両社出資の合弁会社にするかについて、今後の協議で決めるという。
KDDIは光ファイバー回線サービス「光プラス」を展開しているが、これまでは加入者と電話局間の回線のほとんどをNTTから借りていた。今回の提携で、KDDIは東電の光ファイバー網を有利な条件で使えるようになり、関東圏でNTTへの依存度が大きく低下する。【望月靖祥】