阪神・岡田彰布監督(47)が16日、日本シリーズ第1戦(22日)の先発に井川慶投手(26)を指名した。岡田監督は宮崎・西都で井川が先発したフェニックス・リーグのヤクルト戦を視察。「シリーズ開幕は井川か?」との質問に「それは当然。1年間のトータルでつかんだものやから。日本シリーズは総決算やから」と明言した。岡田監督が井川を“開幕投手”に指名するのは公式戦、交流戦明け初戦、後半戦開幕に続く4度目。今季の集大成の開幕もエースに託す考えだ。
指揮官の期待に応えるように井川本人も調子を上げてきた。ヤクルト戦は初回こそ変化球の制球が定まらず、連続四球で1死一、二塁のピンチを背負ったが、そこを切り抜けた後は最速147キロの直球を主体にエースらしい貫録十分の投球を披露。予定の3回を1安打無失点と上々の内容で最後の実戦登板を終えた。
登板後は相変わらず無言を貫いた井川だが、岡田監督は「シーズンの最終登板(10月4日、対横浜)の時から球に力があったけど、きょうもそんな感じ」と信頼に揺るぎはないようだった。