東都大学野球秋季リーグは25日、最終週の1回戦3試合を行い、直接対決になった優勝争いは延長の末、青学大が東洋大に3-1で先勝。2季連続11回目の優勝に王手をかけた。東洋大は連勝してプレーオフに持ち込む以外、優勝の可能性がなくなった。
1点を追う青学大は九回2死から横川(3年・常総学院)の右中間ソロで同点とし、十二回、田仲(3年・横浜)の左前打などで2点を挙げた。先発の高市(3年・帝京)は4安打1失点の完投で今季7勝目。
日大は延長で駒大を6-4、中大は逆転で立正大を5-3、それぞれ降し先勝した。
○…延長十二回を完投し、7勝目を挙げた青学大の高市は「体の疲れは9回を投げたのと変わらない」と余裕の表情を見せた。「肩が軽すぎた」という一回は2四球と制球に苦しんだ。五回に犠飛で先制されたが、その後は連打を許さず、味方の反撃を待った。好投に応えるように、九回2死から横川の同点本塁打が飛び出し、高市は「どこかで一発出るだろうと思った」と笑顔を見せた。16奪三振の力投で優勝に王手をかけ、「気を抜くと流れが悪くなるので、引き締めたい」と連投も辞さない覚悟だった。
○…延長十三回に決勝2ランを左越えに放った日大の長野は「監督さんから思い切って行けと言われたので初球を狙っていた」と満足そう。シーズン前、左手首をけがして打撃面で出遅れたが、しっかりと立ち直った。「打ったのは直球。詰まっていたので入ると思わなかったが、よかった」と今季初本塁打を振り返った。鈴木監督は「チャンスが前半にあったのにあと1本が出なかった。やっとベストに近いオーダーが組めるようになった」と手応えを感じ取っていた。