TBSは24日、番組で紹介された商品をテレビ画面上の操作で買えるサービスの実証実験を、11月19日から地上デジタル放送で始めると発表した。インターネット通販大手のアマゾンジャパンと提携し、テレビ番組と番組販売サイトを連動させるもので、同種のサービスは業界初という。TBSは、楽天への対抗策との見方を否定しながらも「放送と通信の融合のあり方として、テレビを窓口にしたサービスのあり方を示したかった」としている。
「テレビeコマース」と名付けたサービスで、毎週土曜日放送の情報番組「王様のブランチ」で実験を始める。番組で商品が紹介されると、アマゾンのサイトへ誘導する画面が現れる。案内に沿って地上デジタル用のリモコンを操作すると、商品の仕様や価格などが表示され、購入手続きができる。12月10日まで計4回の放送で、本やDVD、キャラクター商品など約30種類の商品を扱うという。
電通との共同で、今年初めから開発を続けていた。将来的には、携帯電話のデジタル放送などでも導入を目指す。
TBS広報局は「実験開始がたまたまこの時期になっただけで、楽天への対抗策ではない。地上デジタル放送でさまざまな双方向サービスができるという、ビジネスモデルにしたい」と話している。【丸山進】