トヨタ自動車を筆頭株主に迎える富士重工業は7日、スズキとの株式の持ち合いを解消する方向で検討に入った。両社は米ゼネラル・モーターズ(GM)グループの一員として互いの株式を保有していたが、富士重のGMグループ離脱で、持ち続ける意味は薄れたと判断した。
富士重とスズキは00年、100億円の株式を相互に取得、出資比率はそれぞれ1%強。部品の共同購買などでコストを削減する狙いだったが、実現したのは富士重の軽自動車「R2」とスズキの同「ワゴンR」の前部サスペンションの設計を共通化した程度だった。
富士重は今後、トヨタグループのダイハツと軽自動車の開発・生産などで協力することが想定される。
欧州でスズキから小型車のOEM(相手先ブランドによる受託生産)供給を受ける関係は続ける見通しだ。【山本明彦】