バスケットボール男子で日本初のプロリーグとなる「bjリーグ」が5日に開幕を迎える。「見て楽しめるスポーツエンターテインメント」を強く意識し、新たな試みも多く計画されている。日本バスケットボール協会と関係を絶っての運営で、未知数の部分は多いが、新たなリーグの形として注目される。
◆リーグの構成
仙台、新潟、埼玉、東京、大阪、大分の6チームが参加。チームの運営は単一企業に依存せず、複数のスポンサーで支える。すでに来季(06~07年シーズン)には富山、香川の2チームの参入が決定。5年後には12チームに増やし、東西2リーグ制にする計画も。
◆試合形式
レギュラーシーズンは4月中旬まで半年間にわたり、8回戦総当り制で行われる。プレーオフ(4月下旬)は準決勝で同シーズンの1位と4位、2位と3位が対戦。勝者同士が決勝で戦い初代王者を決める。
◆演出
得点が入りやすくするため、ゴール付近で防御側の選手のプレーを制限したり、試合終盤は小刻みに時計を止めてプレーの機会を増やすなどの独自ルールを採用。各チームでも、積極的にダンクシュートを試みるよう選手に促すなど、観客へのアピールを心がける。
◆堅実な運営
1チームあたりの選手の年俸総額を制限するサラリーキャップ制度を導入し、初年度は6000万円に規定。テレビ放映権、グッズ販売などはリーグが一括管理し、収益を各チームに分配。リーグでは1試合あたり2~3000人の観客数が採算ラインと見ている。
◆協会との関係
bjリーグは、日本バスケットボール協会のプロ化実現のめどが立たなかったため、スーパーリーグの新潟などが中心になってプロリーグ設立に乗り出した経緯がある。
日本協会も今春からようやく、07年秋開幕を目指したプロ化を検討。「bjは協会と無関係」という立場で、bjの選手は日本代表などの対象にも含めない方針を示している。現時点での競技レベルではスーパーリーグが上と見られるが、営業面ではbjが先行。将来、2つのリーグが並立し得るかは未知数だ。
○…開幕戦の組み合わせ…○
(5、6日)
仙台・埼玉(仙台市体育館)
東京・新潟(有明コロシアム)
大阪・大分(なみはやドーム)