お笑い芸人のふかわりょう(31)が、ウッチャンナンチャンの内村光良(41)の初監督作「ピーナッツ」で映画音楽に初挑戦した。幼少のころからピアノを習い、「ロケットマン」のアーティスト名でクラブDJとしても活躍している実績を買われての抜てき。ふかわは「音楽の力で(映画を)見る人の心をさらに動かしたい」と自信をのぞかせた。
バラエティー番組などで独特の存在感を放つふかわが、内村監督の「映画音楽できるか?」という何げないひと言で、作曲家としての才能を披露することになった。
父親がバイオリンをしていた影響で、幼少のころにピアノを習い始め、大学時代に当時ピチカート・ファイヴの小西康陽とユニット「ロケットマン」を結成。98年に、音楽とひと言ネタを融合させたアルバム「フライング・ロケットマン」でCDデビューしている。
00年の第2弾アルバム「ロケットマン・デラックス」からは、ソロで活動。DJとして2本のレギュラーを含め、年間約60本のクラブイベントに出演する本格派だ。
テレビ朝日「内村プロデュース」から生まれたユニット「NO PLAN」のための楽曲を気に入った内村が、「電子音は苦手。とにかくたくさん作ってくれ」と要望。ピアノやギターで70曲を作り、その中から、監督らと話し合い10曲が劇中音楽に採用された。
ふかわは「人物の心境や状況を音楽で表現するのは、難しかったが楽しくできた。音楽の力で見る人の心をさらに動かすことができれば」と納得の表情。映画は、地方都市の商店街で落ちぶれた草野球チームが復活を目指す姿を描く人情コメディー。ふかわの生み出した旋律が、スクリーンをどのように彩るか注目だ。
◆ふかわ りょう 本名・府川亮。1974年(昭49)8月19日、神奈川県生まれ。大学在学中に芸能界デビューし、「小心者克服講座」などのひと言ネタが人気を呼び、“シュールの貴公子”の異名をとる。バラエティーを中心に、俳優としても活躍。映画出演は「蝉しぐれ」に続き、2作目。