全国高校サッカー選手権山梨県大会(県サッカー協会、県高体連など主催)の1~3回戦29試合中、少なくとも十数試合で審判員資格を持たない人が主審や副審を務めていたことが6日、分かった。日本サッカー協会の基本規定に反しており、県高体連サッカー専門部の松坂浩一委員長は「適切でなかった。早急に改善したい」と話している。
同専門部によると、1~3回戦は先月22、23、29の3日間。うち6試合では主審が無資格だった。準々決勝以降は有資格者が務めている。決勝は今月12日。同協会が規定を設けた97年以前も無資格者が審判をしていたという。同部は「大会を短期間で行うには審判員が足りなかった。今後は資格者を増やす対策を講じたい」としている。
協会によると、規定では、原則として協会に登録した資格者しか公式試合の審判になれない。一部の他県でも無資格者が審判を務めているが、大会要項に明示し関係者の同意を得ているという。協会の手嶋秀人広報部長は「規定に罰則はないが、県大会でも守るべき憲法のようなもの。少なくとも要項に示すべきだった」と話している。【宇都宮裕一】