第84回全国高校サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会が21日、東京都内で行われた。全国高校総体優勝の青森山田(青森)は1回戦で初出場の柳ケ浦(大分)と、同準優勝の那覇西(沖縄)は遠野(岩手)との対戦が決まった。
前回4強の鹿児島、千葉、石川、長崎の代表がシードされた。連覇を目指す鹿児島実(鹿児島)は初陣・上田西(長野)の挑戦を受ける。前回準優勝の市船橋を破って初出場の流通経大柏(千葉)は多々良学園(山口)との顔合わせ。国見(長崎)の中川翔平主将が12月30日の開会式で選手宣誓を行う。同日の開幕戦では初出場・甲府東(山梨)と2回目出場・一条(奈良)が対戦する。
大会は首都圏1都3県の9会場で繰り広げられ、決勝は来年1月9日、東京・国立競技場で行われる。【田内隆弘】
○…48校中、最後にくじを引いたのは富山第一の藤田主将。残るは過去6度優勝の国見と対戦する「26番」。どよめきが起こる中、笑みを浮かべてくじを引き、「最後まで(26番が)空いていてくれればうれしいなと思っていた。自信はある」。むしろ、開会式の選手宣誓が決まった国見の中川主将が「やってしまった。緊張せずやりたい」と硬い表情だった。
○…経営不振から東京地裁に民事再生法の適用を申し立てている多々良学園。対戦相手が激戦の千葉を勝ち抜いた初陣・流通経大柏と決まると、「これから全国で羽ばたこうというチームと、学校がどうなるか分からないチームの対戦」と多々良学園・白井監督は苦笑い。「生徒たちにも動揺がないとは言えない。こういうときこそ、スポーツで明るい話題を提供したい」と活躍を誓った。
毎日新聞 2005年11月21日 18時17分 (最終更新時間 11月21日 18時36分)