東京都港区の虎の門病院は7日、肺がんの脳などへの転移のために入院中の60代の男性患者に、肺炎の薬を誤って過剰投与したと発表した。患者は多臓器不全で重体。
同病院と、報告を受けた東京都福祉保健局によると、患者は8月下旬に入院、化学療法と放射線治療を受けていた。治療の過程でカリニ肺炎を併発したため、同病院は10月下旬、肺炎の治療薬である抗原虫薬の「ペンタミジン」を使ったが、通常の5倍量を3日間にわたって投与したという。
同局は医師の指示ミスとの報告を受けており、さらに病院から詳しい事情を聴く。病院側は過失を認め、家族に謝罪したという。