ラグビーのワールドカップ(W杯)で、唯一2度の優勝を果たしているオーストラリア代表「ワラビーズ」が、テストマッチで36年ぶりに6連敗を喫し、国内から批判の声が噴出している。
7月に南アフリカに敗れ、続く南アフリカ、ニュージーランドとの南半球3カ国対抗でも4戦全敗。5日、フランスに16-26で屈すると、マスコミの総攻撃を受けた。AP通信によれば、新聞は「へまで技量がない。9連敗した1956~58年の暗黒時代、戦争で中断のあった37~47年に10連敗したころと同じ」と書き立てた。6連敗は68~69年の7連敗以来だが、思いはそれ以前の暗い時代に飛んでいる。
殊に、世界最多の代表115キャップを記録した32歳のジョージ・グレーガン主将に非難が集中した。かつての世界的な名WTBデービッド・キャンピージ氏は「彼がフランス戦でやったことといえば、ラックからラックへボールを運んだことぐらい」と手厳しい。グレーガンの背番号9を、23歳のマット・ヘンジャックに与えるなど、大胆な若手起用か、さもなければエディ・ジョーンズ監督を更迭すべきだとの声も上がった。
同氏は「次のW杯まであと2年しかない。このままでは勝負にならない」と、大きな変革の必要性を訴えた。(共同)