東京都発注の河川工事で談合した疑いが強まったとして、警視庁組織犯罪対策4課は11日、東証1部上場の中堅ゼネコン「不動建設」(大阪市)の東京本店副本店長、迫公博容疑者(57)ら入札参加会社などの11人を入札妨害容疑で逮捕した。午後にも同社東京本店を同容疑で家宅捜索する。
調べでは、迫容疑者らは昨年12月20日に行われた、都財務局発注の江戸川区の防潮堤耐震補強工事の指名競争入札で、談合した疑い。
入札には、不動建設の企業共同体(JV)や「協和建設事業協同組合」(墨田区)など20JVが参加。不動建設のJVが約4億7074万円(税込み)で落札した。予定価格は約4億8936億円で、予定価格に対する落札価格の割合を示す落札率は約96.1%だった。不動建設は1947年設立。資本金約36億円、今年3月期の売上高は約590億円。
警視庁は今年7~9月、都水道局発注の水道管新設工事で、談合を拒否した建設会社社長らを脅したとして、談合の仕切り役だった同組合の元副理事長や勝村建設(今年9月倒産)元役員ら計6人を威力入札妨害容疑で逮捕している。【三木陽介、石丸整】