プロ野球チームの初代アジア王座を争う「コナミカップ アジアシリーズ2005」(日本野球機構主催)が10日、東京ドームで開幕した。第1試合は興農(台湾)が6-0で中国選抜(チャイナ)を破り、初戦を飾った。日本一のロッテは午後6時からの第2試合で、サムスン(韓国)と対戦する。
○興農6-0チャイナ●
投打がかみ合った興農が快勝。五回、陳宗甫の左前適時打と張建銘の左中間3ランでリードを広げ、八回に黄忠義の右前適時打でだめ押し。ピコタが7回無失点に抑える好投。チャイナは好機を生かせなかった。
○…五回に大量リードを奪う貴重な3ランを放った興農の張建銘。2死一、二塁で、外角球を左中間席に運んだ。この一発は大会1号で、「三振だけはしたくなかった。台湾の実力を見せることができたと思う」と笑顔。四回には先取点のきっかけとなる左前打も打って5打数2安打3打点の活躍ぶり。今季、チームトップの112安打を記録した25歳は国際舞台でも力を発揮し、劉栄華監督は「あの本塁打でチームが落ち着きを取り戻した。いい打撃だった」と評価していた。
○…黒星スタートとなったチャイナのラフィーバー監督は「時々、いい当たりは出たが、後が続かなかった」。1点を追う四回、劉広標の左中間二塁打と張玉峰の死球で1死一、二塁としながら、林暁帆が外角のスライダーで空振り三振に倒れるなど好機を生かし切れなかった。ラフィーバー監督は「相手の投手を褒めるべき。うちの戦いぶりを誇りに思う」と選手をかばったが、その顔は真っ赤。怒りを必死に抑えているようだった。
▽興農・劉栄華監督 非常にいいスタートが切れた。試合の序盤は(国際大会のため)チーム全体に焦り、緊張があった。
▽チャイナ・ラフィーバー監督 相手投手がいい投球をしていた。最善のプレーで(次のサムスン戦は)少しでもいい結果に結び付けたい。