テレビ朝日で来年正月放送予定の大型時代劇スペシャル「風林火山」(放送日時未定)のクライマックスシーン「川中島の合戦」の撮影が13日、滋賀県内で行われた。同時に、上杉謙信役を徳重聡(27)が演じることが発表された。過去には映画で石原裕次郎さんも演じた役で、徳重は初の時代劇挑戦。迎え撃つ武田信玄役の松岡昌宏(28)と、劇中さながらに火花を散らした。
真っ赤な甲冑(かっちゅう)を身に着けた“松岡信玄”と、白い頭巾(ずきん)をかぶり馬にまたがった“徳重謙信”。両雄があいまみえるのは「川中島の合戦」の4度目の戦いのシーン。信玄軍に切り込んでいった謙信の刀を、信玄が軍配で受ける有名な場面だ。
エキストラも含め、最大230人の出演者を率いて撮影。松岡が「緊張感があります。謙信に負けたくない。“武者震い”を本当に入れました」と言えば、徳重も「(視聴者に)謙信のほうが強い、と思ってもらわないと」。台本以上!?に闘志ムキ出しでアピール。
時代劇初挑戦の徳重は、“先代”の石原裕次郎さんも演じた役だけに思い入れも深い。「映画を見ましたが、刀と軍配があたった瞬間に、裕次郎さんは“ニヤリ”と笑った。強力なライバル心を見習いたい」と役作りを研究。「自分はせっかく体が大きいのだから、利点を生かして画面で大きく強く見えるように。こいつを倒すのは大変だ、と思ってもらいたい」と独自の謙信像を演じた。
一方、胸を貸す松岡は、NHK大河「武蔵MUSASHI」の佐々木小次郎役など時代劇経験が豊富。徳重については「体も大きいし、馬の乗り方も堂々としている。敵に不足はないという感じ」と受けて立つ。「根っから時代劇が好きなので。合戦シーンは兵の1人1人がプロフェッショナル。それで武将が中途半端だとカッコ悪いなと思う。武将らしさ、男らしさを出したい」とどっしりと構えた。