通算4256安打の米大リーグ記録を持ちながら、野球賭博の疑いで永久追放となったピート・ローズ氏(64)が、野球殿堂入りできなくなる可能性が強まった。
選手としての殿堂入りは、全米野球記者協会の投票で決まる。投票の対象となる期間は引退5年から20年まで。86年を最後に引退したローズ氏にとって、12月から来年1月にかけて実施される今回の投票が最後の機会だが、今回の記者投票でも対象から外れていることが分かった。
ローズ氏はマネジャーを通じて「殿堂に選ばれたなら、非常な名誉だ。実現すれば実現するし、実現しないなら実現しない」とのコメントを寄せた。殿堂入りへの希望とあきらめが入り交じった心境をうかがわせる。
ローズ氏は昨年、自伝を出版して、それまで否定していた賭博への関与を認め、同時にセリグ・コミッショナーに復権を申請するなど、殿堂入り実現に向けてそれなりの努力を重ねてきた。しかし、大リーグのデュパイ副会長は「この問題で、コミッショナーが近々、公式な決定を下すとの兆候はみられない」と語っている。(AP共同)
毎日新聞 2005年11月22日 21時59分