カーリング女子のトリノ冬季五輪代表選考会が23日、北海道常呂町であり、チーム青森(青森県協会)がチーム長野(長野県協会)を5-2で降し、初の五輪代表を確実にした。日本カーリング協会は26日に東京都内で開く理事会で、チーム青森を日本代表として正式に推薦する。
日本女子は3月の世界選手権で、日本代表のチーム青森が五輪出場枠を確保。しかし、青森は2月の日本選手権で長野に敗れたため、出場チーム決定は今回の選考会に持ち越されていた。代表選考会は世界選手権など過去の戦績を元にした決定方式を採用したため、2連勝が条件だった長野に対し、青森は2試合中1勝すれば出場権を得られた。【芳賀竜也】
◇精神的な弱さ克服
2月の日本選手権でライバルのチーム長野に敗れ、一度は遠のいた五輪への道。チーム青森はその危機を、自分たちを大きく成長させる好機ととらえた。スキップの小野寺は「五輪直前に選考会があるおかげで、モチベーションを維持できた」と振り返った。
チームは9月から2カ月間、カーリング発祥の地・カナダに渡った。地元のトップチームを転戦するハードな合宿だった。小野寺は「強豪チームと対等に渡り合ったことは大きな自信につながった」。指摘された精神的な弱さも、真剣勝負を繰り返すことで克服していった。
サードの林は「大きな大会でショットを決められるかどうかは、心のコントロールができるかどうかにかかっている。今日はそれができたから勝てた」と胸を張る。ソルトレークシティー五輪で日本は2勝7敗で予選敗退。技術的にも精神的にも大きくなったチームでトリノでの飛躍を誓った。【芳賀竜也】
○…会場の常呂町では、トリノ五輪に合わせ来年2月公開予定の邦画「シムソンズ」のロケが行われた。同町出身選手が結成したシムソンズは02年ソルトレークシティー五輪の日本代表チーム。青森の小野寺と林は同チーム出身だ。林は「今はないシムソンズが注目されるのはうれしい。映画を見て、カーリングをやってみたいと思う人が増えれば」と話した。
毎日新聞 2005年11月23日 19時57分 (最終更新時間 11月23日 21時17分)