インドネシアの社会省によりますと、先月27日にジャワ島中部で起きた地震の犠牲者の数は、これまでに6234人にのぼり、けが人は3万3000人を超えています。最も大きな被害が出たバントゥル県では、気温が連日、30度を超える暑さの中、家を失った多くの被災者が、道ばたに張ったテントなどで暮らしています。被災者たちは、夜、十分に眠ることさえできず、体の不調を訴える人が増えており、下痢やかぜに加えて、蚊を媒介して伝染するデング熱など感染症の発生も懸念されています。さらに、インドネシアでは、最近、鳥インフルエンザの人への感染が相次いでいますが、被災者の間では、飼っている鶏がテントに入り込み、鶏と接触する機会が増えていることから、感染への不安が高まっています。こうした中、WHO・世界保健機関は、感染症の専門家ら20人を現地に派遣したほか、国連も、感染症の予防や避難所の設置、それに食糧の供給などのため、今後半年間で、日本円にしておよそ115億円が必要だとして国際社会に支援を呼びかけています。