文化庁は5日、奈良県明日香村の高松塚古墳(7世紀末~
8世紀初め)の「飛鳥美人」として知られる西壁女子群像で
中央に立つ像の右まゆに、直径約2ミリの黒いカビらしきもの
が見つかったと発表した。今月2日の点検で担当者が撮影し
た写真を精査して分かった。同庁美術学芸課は「専門家の助
言を得てから対処したい」としている。
一方、同古墳の国宝壁画の先月の点検で、同じ女子群像
の額や胸と西壁の四神・白虎の頭上で見つかった黒いカビについ
て、同庁は先月17日と今月2日の2回にわたり、エタノールを
含ませた筆で、女子群像の額を除き汚れの大部分を除去したと
発表した。【林由紀子、大森顕浩】 2006年6月5日 21時05分