新宿・歌舞伎町でホストたちがボランティア団体を結成して月1回、清掃活動をしている。ホストクラブの代表4人が発起人。14日夜も約100人が参加し街の美化に一役買った。
ボランティア団体は「夜鳥(やちょう)の界(かい)」。歌舞伎町でホストクラブを経営する手塚真輝さん(28)ら4人が新潟県中越地震の直後長岡市で被災者の話し相手をするなど慰問活動をしたことがきっかけだった。
一方、手塚さんは若いホストたちが平気で遅刻するなど、いいかげんな面が気になっていた。従業員の生い立ちに耳を傾けると、親の虐待や離婚など複雑な家庭環境がかいま見える。「グレるしかない状況のなかで、歌舞伎町にたどり着いたという感じだった」
「自分も含めて、心が成長するきっかけになれば」と歌舞伎町のゴミ拾いを思いつき、昨年9月、夜のボランティアをスタート。渋る従業員には「謙虚な態度で常識的に振る舞うことが、歌舞伎町では逆にカッコいい」と説得した。
14日夜も、ごみ拾いに精を出した。30分余りで、45リットルサイズ約20袋のごみが集まった。【奥山智己】