千葉県市原市の「県循環器病センター」(龍野勝彦センター長、220床)は27日、2年前の医療ミスで意識不明になっていた市内に住む70代の男性が細菌性肺炎で25日に死亡したと発表した。届け出を受けた県警市原署は、医療ミスに起因した業務上過失致死の疑いもあるとみて捜査する。
同センターによると、男性は04年4月17日に腹部大動脈瘤(りゅう)切迫破裂で同病院に搬送された。手術後、血管内凝固症候群の疑いがあることから、医師が同5月14日に薬投与のため右鎖骨下静脈に針を使ってチューブを通そうとしたところ、誤って動脈を刺してしまった。このため胸腔に血液が漏れて男性はショック状態になり、一時心肺停止した。男性はその後、意識が戻らない状態となっていた。【中川紗矢子】
毎日新聞 2006年6月27日 12時03分