東京都板橋区の社員寮管理人夫妻殺害・ガス爆発事件で、殺人などの罪に問われた元都立高校生の長男(16)の29日の東京地裁(栃木力裁判長)公判で、証人出廷した少年の父方の祖父は「未熟で教育も受けていないうちに事件を起こした。人間教育が受けられるようにお願いしたい」と述べ、刑事罰を避けるよう求めた。次回8月30日に検察側が論告求刑し、9月13日に弁護側の最終弁論で結審する。
祖父は、事件の背景を「親子の対話ができていなかった」と指摘。少年に「人生は良くなることも悪くなることも自分次第。自分に負けない強い強い人間になってほしい」と要望した。
少年の嘆願書1350通を集めて裁判所に提出した近所の女性も証人出廷し「この子に必要なのは厳しい罰則ではなく、温かい愛とプロによる教育ではないか」と訴えた。
毎日新聞 2006年6月29日 20時18分