駐車違反取り締まりを受けた際に警視庁警官3人から暴行を受けたとして、埼玉県のタクシー運転手の男性(56)が東京都に160万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は21日、約30万円の支払いを命じた。端二三彦(はたふみひこ)裁判長は判決で「男性の両腕をねじり上げながら交番に連れていくなど、警官の行為は任意同行のため許される限度を逸脱し違法」と指摘した。
判決によると、男性は02年7月22日未明、都内の交差点付近で、麻布署六本木交番の警官に駐車違反を摘発された。車の運転席のドアを開けたところ、ドア前に立っていた警官に当たってトラブルとなり、警官3人に囲まれて交番まで歩かされた。その際、左腕を強くつかまれたり腰をけられたりして、全治3日間のけがをした。【高倉友彰】
▽警視庁の富樫博義・訟務課長の話 主張が認められず残念。関係機関と協議して今後の対応を決めたい。
毎日新聞 2006年7月21日 20時52分