月・火星有人探査を想定した米航空宇宙局(NASA)の海中実験に参加している若田光一宇宙飛行士(42)が25日、毎日新聞などとの電話インタビューに応じた。若田さんは「月でも火星でも、どんなミッションでも参加したい。機会があれば国際宇宙ステーション(ISS)の長期滞在経験も積みたい」と話し、有人宇宙探査活動への意欲を見せた。
実験は7日間で、米フロリダ州沖約5・6キロにある米海洋大気局の海中施設「アクエリアス」(水深約19メートル)で28日まで続く。NASAの宇宙飛行士ら6人が参加しており、若田さんが全体を統括する指揮官を務めている。
浮力を受ける水中は、月や火星に近い低重量状態になることを生かし、月・火星探査で使う次世代宇宙服開発のための技術試験やISS長期滞在に向けた訓練をしている。
これまで2回の宇宙飛行を経験している若田さんは「海中で歩くのは初めてだが、宇宙飛行に近いなと感じた。チームをまとめるのは貴重な経験だ」とも話した。【下桐実雅子】
毎日新聞 2006年7月25日 11時37分