東京都の調布飛行場と伊豆諸島間を定期飛行している新中央航空(茨城県竜ケ崎市)の機長(53)が昨年5月、航空法で義務付けられている航空身体検査証明がないまま3回の飛行を行っていたことが分かった。国土交通省は26日、「会社の安全管理体制に問題があった」として同社を厳重注意した。
定期運送を行う操縦士は半年に1回、指定医の診察を受けて身体検査に合格する必要がある。国交省によると、機長は昨年5月15日、前日で身体検査証明が失効していたのに竜ケ崎~調布間などを小型プロペラ機で3回にわたって飛行した。客は乗せていなかった。機長は無資格飛行を隠すため、部下の操縦士に頼んで航空日誌に虚偽の署名をしてもらっていた。【長谷川豊】
毎日新聞 2006年7月26日