総務省が28日発表した労働力調査によると、6月の完全失業率(季節調整値)は前月より0.2ポイント悪化し、4.2%となった。男女とも4.2%で、男性は前月と同じだったが、女性は0.4ポイント悪化した。家事をしていた人たちが求職を始めたことなどで、一時的に女性の数値が悪化したとみられるという。
雇用者数をみると、前年同月比101万人増の5517万人。完全失業者数も278万人で2万人減った。同日厚生労働省が公表した6月分の有効求人倍率(季節調整値)も前月を0.01ポイント上回る1.08倍で、92年7月以来13年11カ月ぶりの高い数値を示しており、両省とも「引き続き雇用情勢は改善している」としている。
完全失業率はまた、60~64歳層が前年同期比0.3ポイント改善し、4.5%となった。企業に65歳までの継続雇用を段階的に義務付けた、高齢者雇用安定法が4月に施行された影響もあるという。
地域別に全国10ブロックの4~6月の完全失業率をみると、北海道だけが前年より悪化しており、昨年同期比で0.4ポイント増の5.4%に達した。【吉田啓志】
毎日新聞 2006年7月28日