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米英首脳会談:即時停戦を拒否する方針で結束

作者:笠原敏彦  来源:mainichi-msn   更新:2006-7-29 18:03:16  点击:  切换到繁體中文

 

【ワシントン笠原敏彦】ブッシュ米大統領とブレア英首相は28日の会談でレバノンへの国際部隊の早期派遣で合意する一方、即時停戦を拒否する方針で結束した。即時停戦を求める声が強い国際社会と、今回の軍事衝突をレバノン正常化の「機会」ととらえる米英両国の溝は鮮明だ。イラク開戦時に似た分裂の構図に直面した米英同盟はレバノン危機で世界を主導できるか正念場を迎えた。

 ブッシュ大統領は共同記者会見でレバノン情勢を「激しい紛争」と認めながらも「事態を中東での広範な変化への機会に転ずる」必要性を訴えた。ブレア首相も異口同音に「この機会を生かし、中東全体に異なる戦略的方向性を与えていきたい」と主張した。

 両首脳が強調したのは、イスラム教シーア派民兵組織ヒズボラを支援するイランとシリアの姿勢転換が問題の根本解決には不可欠だとの認識だ。ブレア首相は両国に「国際社会の責任あるメンバーになるか、対決の危険に直面するか」と迫り、ヒズボラ支援を絶つよう警告した。

 米英両首脳が即時停戦を拒むのは▽イスラエル破壊を掲げるヒズボラに態勢立て直しの機会を与えるだけで、根本解決にならない▽イランとシリアに中東での影響力拡大を許す--との警戒感からだ。

 しかし、レバノンの人道危機より「持続的な停戦」を優先する米英の姿勢には親米アラブ諸国からも反発が出始めた。慈善活動も行うヒズボラを国際テロ組織アルカイダと同列に位置づける「対テロ戦争」路線を疑問視する声も強く、米英が国連安保理などを舞台に有効な措置を打ち出せるかどうかは微妙だ。

毎日新聞 2006年7月29日


 

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