第一生命保険が、早ければ07年度中にインドに進出する方針を固め、交渉を進めていることが29日わかった。日本生保のインド進出は初。インド大手銀のバンク・オブ・インディア(BOI)と共同出資で生保会社を新設し、人口約11億人を抱え高度成長を続けるインドで市場開拓を目指す。
新設会社の資本金は数十億円で、業務の拡大に応じて増資する。第一生命は、外資に認められている上限の26%を出資し、BOIが49%、インドの有力な地方銀行などが出資することで調整中。
インドの生保市場の年間保険料収入(04年)は2兆円超。ここ5年間で毎年平均約24%ずつ増加している。新会社はBOIの窓口販売などを活用し、養老保険や変額保険など貯蓄型保険を中心に販売する。
第一生命の海外進出は初めてで、今後は中国やベトナム、タイなどへの進出を検討している。日本生命保険や住友生命保険は既に中国で合弁会社を設立しており、新たな収益源を海外に求める動きが加速しそうだ。【野原大輔】
毎日新聞 2006年7月29日