経済産業省が31日発表した6月の鉱工業生産指数(00年=100、季節調整済み速報値)は前月比1.9%増の105.7で、2カ月ぶりに上昇した。現行基準で比較できる1998年1月以降の最高値。先行き7、8月も上昇を予測しており、基調判断は5月まで6カ月続いた「緩やかな上昇傾向」から、最も強い「上昇傾向」に上方修正された。「上昇傾向」という表現が使われるのは00年11月以来。
欧州やオーストラリア向けの普通乗用車の輸出などが好調だったことから、輸送機械工業が同5.9%の大幅増となった。海外の自動車工場向けコンベヤーなど一般機械工業も同3.6%増で、携帯電話やパソコン用のリチウムイオン蓄電池の輸出などが好調だった電気機械工業も同3.9%増だった。【松尾良】
毎日新聞 2006年7月31日