栃木県旧南河内町(現下野市)の運送会社「東武運輸栃木」(現東武運輸プリヴェ栃木支社)で04年10月、現金約5億4250万円が奪われた事件で、栃木県警と警視庁は31日、グループのリーダー格の指定暴力団組員、永沼憲広被告(38)=別の強盗事件などで起訴=ら3人を強盗容疑で再逮捕した。いずれも容疑を否認している。この事件の逮捕者は計7人。さらに中国人6人がかかわったとみて行方を追っている。
ほかに再逮捕されたのは、いずれも永沼容疑者と同じ暴力団の元組員で仙台市太白区柳生2、会社員、中川昭司(38)▽栃木県佐野市奈良渕町、運転手、松本伸之(35)の両容疑者。3人は03年12月、同県茂木町の会社役員宅で起きた強盗事件などで逮捕されていた。
調べでは、中川容疑者は、永沼容疑者らとともに強盗計画を立案した疑い。松本容疑者は事件後、現金を実行役の中国人から受け取った後、東京都内で運搬役を務めたとみられる。永沼容疑者は6000万円前後、実行役の中国人5人が各3000万円、情報提供役の日本人3人は数百万~1000万円を報酬として得ていたことが判明している。また、松本容疑者の報酬は200万円、中川容疑者は無報酬だったとみられている。【吉井理記、山下俊輔】
毎日新聞 2006年7月31日