立命館大は31日、研究費を留学生の生活費などに流用していた理工学部の英国籍の男性助教授(45)を停職20日の懲戒処分にしたと発表した。流用総額は442万円。
立命大によると、助教授は研究室の大学院生6人名義で架空のアルバイト費を請求し、01~04年度に受給した文部科学省からの補助金約299万円と学内研究費約143万円を流用。バングラデシュなどからの留学生8人に渡航費、生活費などとして1人3万~200万円を渡した。助教授自身も別に約80万円を拠出した。既に卒業した留学生2人からは約50万円が助教授に返還されたという。立命大は助教授に流用分の返還を求め、補助金を文科省に返還する。
問題を受け、立命大は研究費適正執行監査委員会を設置する。川村貞夫副学長は会見で「社会からの期待と信頼を踏みにじるもの。大学として十分反省している」と陳謝した。【中野彩子】
毎日新聞 2006年7月31日