福島県いわき市の松村総合病院で03年、磁気共鳴画像化装置(MRI)が撤去作業中に爆発し8人が重軽傷を負った事故で、業務上過失傷害罪に問われた医療機器メーカー、東芝メディカルシステムズ(栃木県大田原市)社員、藤川博孝(42)と百足敬悦(46)両被告の判決が25日、福島地裁いわき支部であった。高原章裁判官は「両被告に予見可能性はなかった」として無罪(求刑・禁固1年)を言い渡した。
起訴状によると、両被告は03年10月3日、同病院1階のMRI室で、会社の作業マニュアルに反して装置の部品の一部を取り外し、4日午前8時15分ごろ、内部に空気を流入させる作業を行った。このため、装置内部の液体ヘリウムが気化して約750倍に膨張し装置が爆発、病院職員ら6人に重軽傷を負わせた。両被告も重傷を負った。
これに対し、弁護側は、「マニュアルには爆発の危険性は記載されておらず、爆発は予見できなかった」と無罪を主張。
予見可能性が裁判の争点となり、高原裁判官は「(会社の作業)マニュアルには爆発するような警告表示はされていなかった」などとして、被告側の主張を認めた。
この事故では社員6人が同容疑で書類送検された。両被告が在宅起訴。容疑を認めた1人が略式起訴され、罰金50万円の略式命令を受けた。残る3人は起訴猶予となっていた。【松本惇】
毎日新聞 2006年7月25日 11時40分