文部科学省の補助金を不正流用したとして浅井幹夫前理事長が補助金適正化法違反罪などで起訴された学校法人「浅井学園」(札幌市中央区)の鈴木弘泰理事長が1日、同省を訪れ最終報告書を提出した。同省は報告書を精査し、秋までに経常費補助金の一部返還を学園に命じる。
報告書によると、浅井前理事長は01年度の耐震補強工事で補助金5700万円を不正に受給した。このほか、架空工事発注や架空雇用による業務上横領、学校法人のクレジットカードを使用した不適切な支出があった。
耐震補強工事に対する補助金はすでに返済されているが、学園の運営経費にも不適切な支出があったとして、経常費補助金の返還を命じることにした。報告書を受け取った芦立訓・私学助成課長は鈴木理事長に「運営・管理態勢作りを急いでほしい」と求めた。
一方、同学園は被害額を確定した上で、浅井前理事長に、損害賠償請求することを明らかにした。【岸本悠】
毎日新聞 2006年8月2日