福岡県飯塚市は10日、生活保護費約744万円を着服したとして30代の男性職員を同日付で懲戒免職にしたと発表した。親族が全額弁済しており、告訴はしないという。
市によると、男性職員は99年から生活保護を担当するケースワーカーをしていた。支給対象者の収入が増えて支給基準を上回った場合など本来支給を止めなければいけないケースで、手続きせずに保護費を受け取る▽転居などでいったん支給停止の手続きをした世帯についてコンピューターを操作して支給が継続しているように見せかける--などの方法で、02年10月~今年5月に13世帯73件の保護費を着服した。3月に担当地域が変更になり、後任職員が入院中の支給対象者に、支給されていない月があることに気づき、7月に発覚した。男性職員は「消費者金融や住宅ローンの返済に充てた」と着服を認めたという。【井上元宏】
毎日新聞 2006年8月11日