新潟県警組織犯罪対策課と新潟西署は13日、同じ暴力団組員2人の遺体を遺棄したとして、同県長岡市中条新田、山口組系後藤組源清田一家組幹部で露天商、田中富士夫容疑者(50)ら5人を死体遺棄容疑で緊急逮捕した。容疑者の一部が2人の殺害をほのめかしており、殺人容疑での立件を視野に入れて追及している。
調べでは、田中容疑者らは今月10日午前0時過ぎ、ともに同組幹部で新潟市木場、貸金業、山際勉さん(43)と、同市女池4、同、小林好信さん(34)の遺体を群馬県みなかみ町に車で運び、国道17号から約70メートル下の谷底へ遺棄した疑い。
山際さんらの家族が10日、捜索願を出したため、県警がトラブルに巻き込まれたとみて捜査していたところ、12日午後11時ごろ、田中容疑者ら5人が同署に自首。供述どおり、谷底で遺体が見つかった。山際さんら2人は貸金業を巡って、田中容疑者らと金銭的なトラブルになったとみられる。同課などは14日、遺体を司法解剖して死因を調べている。【北上田剛、岡田英】
毎日新聞 2006年8月14日