97年に大阪府堺市で夫婦を殺害し、現金などを奪ったとして強盗殺人などの罪に問われた無職、江東恒被告(64)の上告審で、最高裁第1小法廷(甲斐中辰夫裁判長)は7日、被告側の上告を棄却した。1、2審の死刑判決が確定する。弁護側は「殺意はなかった」と死刑回避を求めたが、判決は「冷酷かつ残虐で、2人の命を奪った結果は誠に重大」と述べた。
1、2審判決によると、江東被告はカラオケで知り合った石綿製造業の男性(当時67歳)と妻(同65歳)から資産を奪おうと計画。97年10月30日夜、夫婦の自宅で2人の首を絞めて殺害し、現金約15万円などを奪ったうえ、31日に遺体を車で運び河内長野市内の休耕田に捨てた。【木戸哲】
毎日新聞 2006年9月7日