福島県発注の公共工事を巡る談合事件で、東京地検特捜部に営業部長が逮捕された土木建築会社「佐藤工業」(福島市)の幹部から、沓掛哲男国家公安委員長ら少なくとも5人の国会議員に献金が渡ったことが分かった。
03~05年3年間の収支報告書によると、佐藤剛男衆院議員(自民)は、逮捕された営業部長の八巻恵一容疑者ら同社幹部から計315万円、沓掛委員長は特捜部から事情聴取を受けた佐藤勝三会長から計36万円の献金を受けた。
また、同社幹部から脇雅史参院議員(自民)は計360万円▽根本匠衆院議員(自民)は計90万円▽佐藤雄平参院議員(民主)も計60万円を受け取った。佐藤剛男氏、沓掛委員長の事務所はいずれも「個人として支援してもらった。現時点では返すことは考えていない」とコメントした。
また、法人税法違反(脱税)の罪で水谷功元会長が東京地検に起訴された水谷建設(三重県桑名市)から、小沢一郎民主党代表と川崎二郎厚生労働相が代表を務める政党支部などが献金を受けていた。小沢氏、川崎氏ともに一部を返金した。
両氏は97年以降献金を受け、小沢氏の民主党岩手県第4総支部は04年と05年に各250万円を受けた。川崎氏の自民党三重県第1選挙区支部は04年に60万円を受けた。
毎日新聞 2006年9月8日