昨年1年間、心臓疾患による心肺停止状態で救急搬送された患者のうち、心肺停止の時点で一般市民から応急手当てを受けた患者の1カ月後生存率は、手当てしなかった場合より1.4倍高かったことが7日、総務省消防庁の調査で分かった。同庁は「生命の危険な人には早いうちに人工呼吸や心臓マッサージをして」と呼びかけている。
調査対象は、心臓疾患による心肺停止で一般市民に目撃されて搬送された1万8680人と、1カ月後まで生存した1329人(7.1%)。
一般市民が応急手当てをしたのは7663人で、1カ月後生存は648人(生存率8.5%)。手当てをしなかったのは1万1017人で、1カ月後生存は681人(同6.2%)だった。また、電気ショックを施したのは4799人で、1カ月後生存は838人(同17.5%)。使わなかった1万3881人中の同491人(同3.5%)に比べ、生存率は5倍も高かった。【清水隆明】
毎日新聞 2006年9月8日