神戸空港内に乗用車でフェンスを突き破って侵入したとして、航空危険法違反と建造物侵入などの罪に問われた神戸市西区伊川谷町、無職、吉田善彦被告(29)に対し、神戸地裁は8日、懲役2年(求刑・懲役5年)を言い渡した。佐野哲生裁判長は「是非を判断して行動する能力が著しく減退していた」と減軽を認めた。
起訴状によると、吉田被告は今年4月8日午前9時半ごろ、神戸空港北側のフェンスを車で突き破り駐機用スペースに侵入。滑走路に向けて動いていた航空機と、搭乗を終えて待機していた航空機のすぐ近くを時速60~80キロで走った。
吉田被告は「沖縄に行きたかった」などと動機を話しており、弁護側は「正常な判断能力は著しく減退していた」と心神耗弱による減軽を求めていた。
毎日新聞 2006年9月8日