大阪府警門真運転免許試験場(門真市)のミスで運転免許証を失効中、ミニバイクを運転した女子大生(22)が道交法違反(無免許運転)の罪に問われる事件があり、大阪地検は7日、大阪地裁への起訴を取り下げる異例の措置を取った。地裁の杉田宗久裁判長は同日、公訴を取り消した。
弁護人によると、女子大生は05年8月に海外留学から帰国。有効期限が切れた免許の再交付のため試験場を訪れた。海外留学の場合、失効から6カ月を過ぎても再交付される特例があるが、職員のミスで再交付せずに仮免許を交付。女子大生は翌9月、池田市内でミニバイクを運転中に無免許運転で検挙され、大阪簡裁に罰金を支払った。
その後、同様のケースで友人が免許証の再交付を受けたことを知り、試験場に問い合わせミスが判明。大阪区検の指示で略式命令への不服申し立てをした。ところが今年2月に大阪地裁であった初公判では検察側が一転して「運転は違法」と主張し、女子大生側と対立していた。
◇門真運転免許試験場の森岡茂調査官の話
相手にご迷惑をかけ、申し訳ない。二度とこのようなことがないよう全職員に指導を徹底した。
毎日新聞 2006年9月8日 東京朝刊