全国で呉服店を大規模展開する呉服販売大手の「たけうち」(京都市)が31日、グループ14社とともに大阪地裁に破産手続きの開始を申請した。呉服過量販売の被害相談が各地の消費生活センターなどに相次いでおり、業績が悪化したとみられる。負債総額は計約205億円。
破産管財人などによると、破産申請したのはグループを統括する「たけうち」と関連14社。全体で全国に計568店舗を運営。従業員約5300人を同日付で全員解雇したという。
同グループは連結売上高が05年10月期で500億円を超える呉服販売の最大手。今年初めのビジネス誌では「着物でユニクロをしのぐ高成長」として大きく取り上げられた。一方で呉服過量販売の被害相談が急増。6月には愛知県の女性が強引な販売手法で計約800万円の呉服を購入させられたとして、今回破産申請したグループ会社に損害賠償請求訴訟を起こした。【前田幹夫】
毎日新聞 2006年9月1日